メンタルヘルス

自己開示がもたらす心身の健康向上効果について

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昨日は関東では4月並みの暖かさだったとか。今日も昨日ほどじゃないにしても暖かいようですね。寒いのが苦手なのでこの陽気は助かります。

さて、今日は放送大学の社会心理学のテキストを元に自己開示(自分の秘密を話す)が心身の健康向上に役立つというお話を紹介しようと思います。ジェームス・ベネベーカー著「オープニングアップ」がベースになっています。

インタビューから気づいた自己開示の効果

ベネベーカーは、深刻なストレスを体験した人々を対象にした調査やインタビューを行う中で、過去につらい体験をし、それを誰にも開示しなかった人ほど、ガン、高血圧、胃潰瘍、頭痛など、さまざまな疾患を患いやすいことに気づいた。放送大学『社会心理学』森津太子P172

心の悩みやストレスというのは心のなかに留まらず体への影響があるとしています。どうでしょうか、心当たりがある人も多いのではないかと思います。私も経験があります。会社員時代新卒採用の仕事をしていたのですが、10月から年末にかけて必ずと行っていいほど風邪をひく、眼精疲労が酷くなるなどがありました。当時は新卒採用の開始時期が10月1日だったので一番忙しく振り回される時期でした。当然ストレスも大きくそれが体調へ影響していたんだなぁと思います。カウンセリングにおいても似たような事例はありました。カウンセリングを受け続けていくなかで、肩こりがなくなるとか、生活のリズムが良くなって健康的になったなど。

自己開示は一時的な感情的動揺はあるが後に気分の向上などがある

ベネベーカーの研究で私が素晴らしいと思ったのは、この自己開示の効果を実験によって実証したところだと思っています。インタビューでは関係はありそうだと想定できますが、因果関係までは追求できません。なので、因果関係を証明する実験を行ったのです。実験参加者を「感情−事実開示群」(トラウマ体験の感情と事実を開示する)、「感情開示群」(トラウマ体験の感情を開示する)、「事実開示群」(トラウマ体験の事実を開示する)、「統制群」に分けて、トラウマ体験を匿名で記述し持ち帰ってもらいました。その結果、「統制群」や「事実開示群」と比べて、「感情−事実開示群」は記入直後はネガティブ感情や血圧の向上はあったものの4ヶ月後の追跡調査ではこの「感情−事実開示群」が身体的健康度が高かったというのです。

カウンセリングを受ける、それは今まで自分だけが抱えていた扱いの難しい困ったことを話すことであります。これは時として勇気のいることですし、限られた時間で話ができるのかと言った躊躇もあると思います。また、話していくうちに今まで抑圧抑制していた他の感情が表出したり、目を背けていたことを思い出してしまったりと、カウンセリングを受けているのになんでこんなに辛い気持ちになるんだと思われるかもしれません。しかし、このベネベーカーの研究によるとそれはあくまで一時的なネガティブ感情であって、その後には心身の健康度合いが上がるということになります。

でも、カウンセリングを受けるというのはちょっと…という方には私は日記をつけることをおすすめしたいと思います。日記というのは通常極秘です。そこに今自分が抱えているネガティブなことについて、事実だけではなく感情も交えてありのままに書いていくことです。なぜ日記?と思われるかもしれませんが、ベネベーカーの実験でもトラウマ体験を「筆記する」よう実験参加者に求めていたことから発想を得ました。最初は慣れないかもしれませんし、書くこと自体が辛いかもしれません。しかし、そこを何とか乗り越えて少しづつ書いていってみると良いと思います。その時の辛さを感じてもそれは一時的なもの、一旦アウトプットすることで頭の整理、余白が生まれ新しい認識が生まれると思っています。その新しい認識が抱える課題への解決であったり、折り合いであったりをもたらすのではないしょうか。

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カウンセリングルームDearLifeカウンセラー高井聡一郎

会社員時代は営業、技術、人事とさまざまな分野の領域を経験。人事の仕事の傍ら産業カウンセラーの資格を取得。現在放送大学で心理と教育のコースで心理学を専門に習得中。3人の子の親。

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